潔白なのに不倫を疑われてしまい…。正しい対処法を教えて!

ごく稀にですが、興信所の調査結果に納得ができず「ハシゴ」をしている依頼者がいます。
パートナーの不貞行為を信じて疑わず、自分が納得できる調査結果が出てこないため、決定的な物的証拠が出るまで調査を依頼。
中には「探偵とパートナーが共謀している!」というトンデモナイ勘違いをしだす方もいました…。
…と、ここまで極端にならなくても「不倫冤罪」は年々増加傾向にあり、相談者も増えています。
では、何故、些細な誤解が「不倫冤罪」にまで発展してしまうのか?
調査結果から「シロ」と判断した事例をもとに、冤罪の原因と対策を推考えていきます。
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情報が多すぎて整理しきれていないケース
webサイトでよくある「あなたのパートナーの浮気度チェック」の類を何気なくやってみたらところ、10問中8問が該当。
「もしかしたら、本当に浮気をしているのでは?」という疑念が生まれ、ついつい浮気の兆候ばかりをチェックするようになってしまいます。
追い討ちをかけるように、不倫をテーマにしたドラマや連日のワイドショーで報道される著名人の不倫ニュースを目にしているうちに…。
こうなると思い込みが強くなり、冷静な判断ができなくなってしまいます。
ネガティブなニュースしか目に入らなくなり、一人で情報の整理をする事が出来ない状態に…。
このままの流れで興信所に駆け込んでしまうと冒頭の通り。
無い証拠を延々と探し続ける事になってしまいます。
この場合の一番の解決策は「お互いに冷静になる」に尽きるでしょう。
一つ一つ言葉で説明しても相手が納得できないのであれば、行動で示す事になります。
決して逆ギレなどせず、相手が何に対して不満があったのかを丁寧に聞いていくところから始めましょう。
世の中には不倫を面白おかしく取り上げたメディアも多く、その実態は無責任なものが大半のため、鵜呑みにするのは危険だという事も丁寧に伝える必要があります。
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SNSの普及が火に油を注いだケース
会社の同僚と飲み会に行き、なんとなく撮った集合写真をFacebookにアップ。
一見なんの変哲も無い写真だったはずが「ちょっと仲が良さそう」という雰囲気が出ていたために、周囲の人間が面白おかしく騒ぎ立て…。
これが事実無根の噂話の火種となり炎上に発展。
やっている事は小学校時代の「お前、○○ちゃんの事好きなんだろ〜?」と周りが茶化していたアレと同じ構図です。
この状況で、女性が何気なく使うハートマークのスタンプが付いたコメントを見つけ、一気に怒り心頭!
それを「浮気の証拠です!」と言われ、LINEのスクリーンショットを確認すると…。
確かにハートマークが使われていましたが、その内容はただの業務連絡とお礼…という事もありました。
こういう事態を避けるためには、仕事上の関係者とは必要以上の連絡を取らないことに尽きます。
可能な限りLINEなどの個別で連絡を取り合うのも避けたほうがいいでしょう。
また、仕事上の付き合いがある異性とはフランクな会話やスタンプを使わないほうが無難です。
SNS等で連絡を取り合う場合はグループトークに限定し、常にオープンな状態を保ったほうが誤解を招くリスクを減らせます。
*不倫冤罪の証明は「悪魔の証明」?
この、ありもしない証拠を見つけて欲しい…という依頼は「通称:悪魔の証明」と呼ばれていて、どんなに優秀な探偵でも「やっていない事を証明する」事は無理な話です。
不倫の痕跡がないのに不倫の証拠を見つけろ…と言われても、物理的に不可能。
結果、冒頭の通り「不倫の証拠は見つからなかったので、シロだと判断します」と報告しても「そんな事はない!」と言われてしまえば、調査員としてはそれ以上の事はなにも言えません。
だからと言って納得ができない…と、パートナー側も過度な疑いで調査をし続けられると、最終的に「名誉毀損」として刑事告訴も視野に入れた対応を考える必要も出てきます。
こうなると、疑った方も疑われた方も幸せな結果とは遠くなってしまうのは明白。
「シロ」と判断されても疑われ続けた方のキズは簡単には癒えないので、破局や離婚の要因にもなるでしょう。
元々、夫婦やカップルは信頼関係が前提となるもの。
過度な疑いの目は相手を傷つけるだけでなく、自分自身も傷つけかねません。
パートナーの行動に気になる点がある時ほど、自分の行動も見直し、同時に正確な情報を集めるように心がけましょう。
(本当に「クロ」の場合は、そこまで調査をすれば何かしらの証拠が出てくるのが普通です。)
疑う事は簡単ですし、それに対して逆ギレをする事も簡単です。
しかし、適度なところで線を引いて冷静になる…という事も、問題解決には大事なポイントではないでしょうか?